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南海冥府の女王 第三章 ジャワ社会における南海の女王と南海冥府の女王、北海の女王(35)

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     民間伝承によると、確かに、Nyi Blorongから与えられる地位や財産を得る条件の一部とは、毎月の満月の晩にいけにえとして一人の人間の命を差し出して、その命を南海の住民にすることであった。このいけにえになる人間とはかならずしもその家族関係者でなくてもよかった。友人、遠戚、良く知っている隣人でもよかった。これ以外に、上記の人は彼以外には入ってはならない特別な部屋を自宅に作らなくてはならなかった。この特別な部屋は、Nyi Blorongへの供物を供えたり、Nyi Blorongがいつでもやってきて夫婦関係を持つための部屋として、さらにはNyi Blorongが彼女の信奉者たちに与える現世の財産を置く場所に用いられる。特別な供物は毎週木曜日の晩とJumat[1] Kliwon[2]とSelasa Kliwonの深夜に供えられる。この特別な部屋で、いけにえが供せられる普通一か月前から、人間がいけにえになる時期が近付いているとNyi Blorongが知らせるのである。

     

    [1] JumatとSelasaはそれぞれ金曜日と火曜日。ただしインドネシアでは一日は日没から始まるので直訳するとMalam Jumat=金曜日の夜とは日本の木曜日の晩に相当する。

    [2] ジャワの暦。和暦でいうと大安などの「六曜」のようなもの。


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      • 2018.01.08 Monday
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