第六章 南海の女王陛下と関係する参詣地の数々(38)

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    第九節   Panembahan Senpatiと南海冥府の女王との愛のParangkusumo海岸と南海の王宮への入り口

     

     Langse洞窟以外にParangkusumoには有名な場所がある。ここにはSenopatiが礼拝に使いかつ、Parangkusumo海岸に住んでいる霊体の支配者でMataramの諸王の妻として信じられている南海の女王陛下と対話した互いに離れた二つの岩がある。この二つの岩はフェンスで囲まれており、中に入るには管理人の許可を得なければならない。<200>

     この地域は西暦1000年以来、聖地とみられている。この地はMataram地域を支配するためのKi Pamanahanの来訪以来、宗教上の聖地として崇敬されていた可能性がある。イスラムの伝播以前にも数か所で南海の支配者に対する崇敬がすでに始まっていた。Mataram王家の人たちとは利害関係がないSyekh Bela-beluの伝説があるのがその証拠である。さらにSyekh Maulana MaghribiとKyia Ageng Seloheningの墓地も存在する。この三人のイスラム伝道師たちの墓地は現在、特に火曜日と金曜日のkliwonの日は、Parangkusumoで賑わっている神秘的観光地となっている。


    第六章 南海の女王陛下と関係する参詣地の数々(37)

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       月日が流れ、子供が生まれるとDewi Nawangwulanは納屋の中にJaka Tarubが隠した羽衣を見つけてしまった。こういうことで彼女は元のように空を飛ぶことができた。彼女は別れを告げJaka Tarubに子供を預けて天界に戻っていった。なんと不幸なことか、彼女は天界の番人に天界の住民になることを認められなかったのである。彼女は、世界で長いこと人間になっていたことを責められた。最終的に、天界の門番たちによって、彼女は南海の支配者の部下になることを責務とされた。南海に放たれた後、彼女は取り立てられてNyai Riya Kidulという名の内務大臣になったのである。この大臣のいる場所は、PenatahanとKebumenの海岸地域の人たちによると、Kutawinangun BulupituにあるDewi Ayu Nawangwulanの沐浴場である。今に至るまで、この沐浴場はジャワ人たちによって、Dewi Ayu Nawangwulanを崇敬する場所として使われている。この場所は、苦行を行ったり、その他の神秘的な行為のための神聖な場所の一つとして認められている。


      第六章 南海の女王陛下と関係する参詣地の数々(36)

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        第八節         Kebumen県KutowinangunのBulupitu遺跡のPatih Lebetの伝説

         

         今まで見てきたように、南海の女王陛下にはNyai Riya Kidulという名の部下(大臣であり総司令官)がいる。Pelabuhan RatuとParangkusumo海岸でのpesugihan[1]の洞窟に関連したこの名前以外に、上記の伝説もKebumenの海岸地域のジャワ社会で信じられているもののひとつである。かれらによるとこのNyai Riya Kidulは南海の王国における内務大臣であるとのこと。

         そのはじめ、南海の王国の内務大臣はDewi Nawangwulanという名の天女であった。彼女はとある湖で友達とともに沐浴をしていたが、期せずしてJaka Tarubという名の青年に羽衣を奪われてしまった。ともだちは羽衣を着て天界に戻ったがDewi Nawangwulanはその運命を深く考えて泣くばかりであった。最終的にはJaka Tarubが羽衣をもって隠れていた場所から現れた。羽衣を返してもらいたかったので彼女は悲しい気持ちだった。その後、Dewi NawangsulanはJaka Tarubの家に戻ろうと誘われて最後にはこの二人は夫婦となり仲良く暮らしたのでした。

         

        [1] 金持ちになるために呪文を唱える場所


        第六章 南海の女王陛下と関係する参詣地の数々(35)

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          西ジャワ州Ciamis県Kalipucang郡Majingklak漁港からMasigit Sela洞窟はもっと近いのである。Kampunglaut郡の事務所から約2kmである。Segara Anakanでの海釣りの後で休憩のためにMasigit Sela洞窟を訪ねるのもなかなか趣がある。さらにこの地域には、Rafflesia, Kembang Wijayakusuma (Pisonia Sylvestris)[1], Platar Jawa (Dipterocarpus Littoralis)の多数の原生花園がある。またMacan Kumbang (Panthera Pardus)、ハリネズミ(Hystrix Brachyura)、センザンコウ(Manis Javanica)、グリーンスネーク(Phyton sp)やキングコブラなどの野生動物もいる。Kembang Wijayakusumaは南海の女王陛下が好む神秘的な花であると信じられている。

          Cilacap県の住民の間ではNusakambangan島は2006年7月17日の津波による人名被害を最小化することができたと信じられている。この理由から、このジャワ島の最南端のこの島は津波が再度発生した際にも防波堤になってくれるのである。しかし、この島のちょうど真ん中には、PT. Holcim Tbkがポルトランドセメントの材料として採掘している石灰鉱山があり、脅威となっているその鉱脈はMasigit Sela洞窟のある丘に迫っているのである。

           

          [1] 白眉孔雀(ハクビクジャク)。他の植物はご自分で調べてみてください。


          第六章 南海の女王陛下と関係する参詣地の数々(34)

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             この神秘的な観光スポットにたどり着くのは簡単であるといえる。そこにたどり着くことができるとしても、そこへはCilacapから船を使わなくてはならない。賃船を使うかCilacap – Majungklak (Ciamis)間の渡海船を使うこともできる。渡海船を使う参詣客はMotean (Kampung Laut=水上村)で下船し、そこの住民の小舟に接続する。

             Masigit Sela洞窟の管理人の一人は、おそらくMasigit Sela洞窟のサルタン国まで貫いていると思われる長い廊下の存在が現地の諸洞窟の中でもっとも有名にしているものであると言っている。この洞窟は数日間の瞑想やおこもりを行おうとする参詣者たちにとってjujugan(好んで来訪する)場所になっている。<198>霊感を求めたり運命を呪ったりするのである。参詣者の大多数はCiamis, Tasikmalaya, Garut, Kuningan, Cirebon, BandungとCilacapからの人たちである。

             


            第六章 南海の女王陛下と関係する参詣地の数々(33)

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               一方、寝台のある部屋とほかの部屋を隔てている石の壁には60から75cmの鍾乳石と石筍でできた屋根がみられる。参詣者たちはここをAji Sakaの瞑想の場として識別している。このAji Sakaの柱を両腕いっぱいに広げてようやく抱えることができたら、おそらくその願いは聞きどけられるのであろう。

               Masigit Sela洞窟が神秘主義的な場所として使われ始めたかは定かではない。洞窟入り口の左側に埋め込まれている石碑の指示からとは言え、この洞窟はSolo Paku Buwono 十世時代からあるいは洞窟一帯がSegara Anakan海域の一部をなしている時代からたくさんの参詣者でにぎわっている。

               時代の進歩とともに、Masigitは、独立戦争当時の司法省の高官たちを含んで実際に多数の参詣者でにぎわうようになってきている。この件は洞窟入り口の左側に埋め込まれている石碑で強調されている。おそらく、これらの参詣した高官たちはよりよい地位を熱望しキャリアを積み重ねていこうとしたのであろう。洞窟の管理人の中には、より良い地位を得ようとこの洞窟に今に至っても参詣に来る中央政府のみならず地方政府の高官たちがいる、というものもいる。それでも、この高官たちはその存在を秘密にしたがっているのである。


              第六章 南海の女王陛下と関係する参詣地の数々(32)

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                 Masigit Sela洞窟はCepuri Parangkusumoと異なり、NusakambanganのMasigit Sela洞窟で神の恩恵を得ようと修行するに、今に至るまで基準となるやり方の指導はない。参詣者は気の向くままに隠遁修業を行うか、彼らが指名する特定の管理人の指導に従うのである。Masigit Sela洞窟ではその管理人を関知していない。

                 Masigit Sela洞窟で神の恩恵を受けるために隠遁修業の方法で、しばしば医療と信仰の性格を持つものの融合が見られる。こうであっても、この洞窟への参詣者はますます増えたがゆえに、洞窟内には線香の灰の山が多数みられる。その一つは洞窟の入り口にあるのである。

                自然と、Masigit Sela洞窟は鍾乳石と石筍の美しさを有しているといえる。そのひとつは入り口から見て左側の部分にある石筍である。この石筍は黄金色で広げられたマットレスの形をしている。多分、これがマットレスに似ているので、ソロモン王のマットレスと呼ばれているのであろう。一部の人たちは、これこそがしばしば南海の女王陛下の寝台になったのだと信じている。

                 ソロモン王のマットレスからほど近く、泉に近い場所に石筍が見られる。この石筍は30cmのへこみを有しており瓶に似ているゆえに、この石筍は「兵隊の瓶」として知られており、おそらくこの泉はAji Saka[1]の兵士たちの沐浴のために使われているのであろう。<197>

                 

                [1] 伝説上のジャワの初代王で文明をもたらしたといわれている。


                第六章 南海の女王陛下と関係する参詣地の数々(31)

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                   南海の女王陛下と関係を有する他の幾つかのスポットのように、特定の日、Jumat KliwonやSelasa Kliwonその他イスラムの祝日にはこの洞窟をあちこちから人たちが訪ねてくる。彼らの目的は神の恩恵を得ることと、人生上の複雑な問題を解決することで自分に打ち勝つことである。一般的には禁欲や隠遁を行うためとはいえ参詣者はただの参詣ではなく特定の願いをもっている。Masigit Sela洞窟で三夜から六夜まで過ごすものもいる。<196>

                   こうなのではあるが、この期間内に彼らの意図するものに関係して喜ばせる神からの指令を得ることができるかどうかは定かではない。こうであるから、彼らはこの努力がその数日後に得られるとしても、「全能者」の恩恵を得ようと努力してしているときには彼らは楽観的であるので、恩恵を得るために滞在を延長したりするのである。

                   Masigit Sela洞窟の管理人は、40日間もこの洞窟で隠遁修業をしたとしても、皆がその間に神の啓示をすぐに得られるわけではないことは確かだと言っている。彼らが故郷に戻った後に望みのものが神に与えられると固く信じていたとしても、かれらは何も得るものなしに絶望的になって帰郷するのである。この件は仕事で成功をすでにおさめつつある参詣者たちがつくづく述べていることである。


                  第六章 南海の女王陛下と関係する参詣地の数々(30)

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                    Masigit Sela洞窟は、モスクの内部に似ているのでユニークでありNusakambanganの西部に位置する洞窟は一般的にMasjid Batu[1]と呼ばれているがMasjid Selaとも呼ばれている。この洞窟はもともとMasigit Sela洞窟という名であった。その内部はモスクの内部のようにアーチ形の天井で鍾乳石と石筍でかざられている。またその西側部分にはKiblat[2]の方向に向いたイマム[3]のいる場所に似た小さな隙間がある。

                    他の部屋にも沐浴場に似た泉が見受けられる。それゆえ、天然のモスクとしての条件をかなえているのである。なお、入り口に大太鼓が置かれている。

                    しかし、この洞窟をモスクと理解することから離れると、数百年を経過した上記の洞窟は現在Masigit Sela洞窟という名で知られている。この洞窟は現在Cilacap県の主要な神秘的観光スポットの一つになっている。

                     

                    [1] 石のモスクの意味

                    [2] 礼拝の方向。その地点とメッカと地球中心をとおる平面と地球表面の交線の方角。

                    [3] イスラム式礼拝の指導者


                    第六章 南海の女王陛下と関係する参詣地の数々(29)

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                       Nusakambanganの南海岸沿いには、白浜海岸、Permisan海岸、Karang Bandung自然保護区などの生態系地域がある。Nusakmbanganの神聖さは魅力あるエキゾティズムと魅力も保持している。上記の刑務所の島には鍾乳石と石筍で埋め尽くされた多数の洞窟がある。Putri洞窟、Ratu洞窟、Masigit Sela洞窟、Penimbang洞窟、Sikempis洞窟、Lawa洞窟など、ほかにも多数存在する。
                       多数の野生動物がいるマングローブの林の美しさを楽しむ以外に、水上村に立ち寄るとともにNusakambangana島の丘の麓にあるMasisgit Sela洞窟を訪ねることができる。Masigit Sela洞窟には管理人がいる。この洞窟には多数の神秘的な物語があるのは確かである。それ以外に信じられているのはソロモン王からWali Songoスカルノに至るまで彼らがここに泊まったということである。管理人の話では、高級官僚のみならず成功を願う一般人までこの洞窟で瞑想を行うとのことである。
                       しかしこれらの神秘的な物語以外にMasigit Sela洞窟は、通り過ぎてしまうにはもったいないほどの鍾乳石と石筍の美しさを提供しているのである。

                       


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